Vol. 21 北京でモバイル の巻

 

 行楽シーズンだ。車の中から移動中にインターネットを使いたい!何か良い方法はあるの?これが今月のテーマ。北京では日本のように携帯電話とノートパソコンをつないでインターネットを利用する方法は、殆ど普及しなかったが、今それに代わる新しいサービスが充実している。

通信カード

 通信カードサービスが北京でも利用できる。一般的には未だあまり知られてないようだが、サービスが安定して実用的なレベルに達しましたので紹介しよう。このサービスは携帯電話網を利用するが、携帯電話は使わない。代わりに写真のようなコンパクトな通信機器をノートパソコンに取り付けて無線ネットワークを利用できる。




ケータイに使うSIMカードをノートのUSBにつなぐイメージ

北京でも通信サービスに加入すれば、電話線から開放されて場所に囚われず自動車の中からでもインターネットに接続できるようになる。写真の小さな装置を「通信カード」と呼んでいる。写真上は中国聯合通信のCDMA用の通信カード。一時はこのUSBタイプが広く出回った。しかし、最近は(2005年5月)記事の後半で紹介する薄型のPCカード(PCMCIAタイプ)が主流となっている。通信カードはパソコンショップで多機種が販売されており、購入に迷う程豊富でポピュラーなものになっている。

中国移動の「隋e行」vs中国聯通の「聯通無限」

 ノートパソコンと通信カードの併用で最速153Kbpsの通信速度でネットに接続できる。中国移動が最初にアクセスポイントを提供し、「隋e行」の名称で多くのユーザに利用されている。サービスエリアは中国全土と広範囲なのに対し、後発の中国聯通のサービス「聯通無限」は低価格と153Kbpsと速い通信が可能なことで市場シェアを伸ばしている。「聯通無限」サービスエリアは、北京地区に限られていて、省をまたいでは利用ができない。
 現在のところ通信サービスは、この2社の内どちらかの選択だけ。(2005年5月)北京から外に出ないと割り切って使えば、「聯通無限」の方が使用料の安い分加入しやすいのだが、出張が多い方には、エリアの広い「隋e行」がおすすめだ。通信会社が推奨する通信カードの中から好きな機種を選んでほしい。中国移動は、GPRS通信カードを使う。中国聯通は、CDMA通信カードの利用が主だが、GPRS方式も同時に扱うことで利用者数を増やしている。

会社
サービス名
申請 加入費用
(中国の通貨単位「分」は「元」の1/100)
中国移動通信
サービス名:随e行
エリア:中国内全域

GPRS無線通信
個人:身分証明書
法人:a.会社紹介書(①宛先:北京通信責任有限公司②会社名③携帯番号③業務名称④使用者の姓名⑤使用者の身分証明書番号⑥日付⑦社印捺印)b.使用者の身分証明書
初期加入費用:なし
使用費用:
[aコース] 2400元/初回1年継続使用者は、2年目から延長手続きが必要。
継続:200元/月データ使用量が月に500MBを超えた場合、1分/1kbで課金。500元を超える請求はない。
[bコース] 600元/半年分半年毎にSIMカードを買い替える方法

推奨GPRSデータ通信カード:
Novatel MERLIN G301
Sony-Ericsson GC75
神州数碼 DCWL-380G
中国聯通
(チャイナユニコム)

サービス名:聯通無限
エリア:北京

CDMA無線通信
個人:身分証明書法人:a.会社紹介書(①会社名②業務名称③社印捺印)b.使用者の身分証明書 初期加入費用:58元(133UTK CARD)+デポジット
費用使用費用:①標準:0.5分/kb②50元/月(100M超過後0.3分/1kb)③98元/月(1000M超過後0.3分/1kb)④138元/月(2000M超過後0.3分/1kb)⑤198元/月(5000M超過後0.3分/1kb)⑥298元/月 上限なし銀行または営業窓口でダイアル通話料金と同時に現金支払い。

推奨CDMAデータ通信カード:CDMAデータ通信カード (最大153Kbps
)網訊 VTION V1808 CDMA1X
神州数碼 DCWL-390C CDMA1X
華通時空通信 IB1000+ CDMA1X

国際ローミングサービス

  生活の大半を中国で暮らす方なら、中国内のサービスを利用するのが合理的だが、短期滞在者にとっては、「隋e行」も「聯通無限」もさほど必要ない。しかし、モバイルは使いたいと言う希望にピッタリなサービスが登場した。大手パナソニック社のプロバイダーが中国出張者向けに行っている国際ローミングサービス「hi-ho Net China」がそれ。契約はすべて日本で行うから中国に着いてから慌てなくて済む、入門者にもやさしいサービスだ。日本人向けだけに利用方法が大変判りやすく、安心してプランが立てられる。しかも「聯通無限」が採用しているCDMA方式なので、最大153Kbpsの高速通信が可能だ。それでいて、対応エリアは、「隋e行」並に中国ほぼ全域をカバーする。
これは、現地の人も羨ましがるような至れり尽くせりの内容になっている。更に申し込みから支払いまで全部日本でサポートしてもらえる。
  「hi-ho Net China」のサポートデスクへ問い合わせてみると、非常に良いレスポンスがあり、試用機器を提供いただいた。


「hi-ho Net China」のAirCard

試用レポート

Windows XP搭載のノートPCと通信カードを持ってコーヒーショップへ。インストールはその場ですぐに終わる。ところが、Hi-hoの操作画面からアカウント登録をして接続したところ、コネクトまでできてもWEB閲覧ができない。

数回試して結果は同じなので、Windows XPの「ネットワーク接続」の画面を確認したところ、新しい接続が追加されていた。Hi-hoのインストールを行うと自動的にできるようだ。この自動的にできたダイアルアップアイコンをクリックして「接続」をしてみたら、今度は一回でコネクトに成功!

コーヒーショップが店内で提供している無線LANサービスとHi-hoサービスが衝突していたのかも知れないが詳細は不明。自宅へ移動して、再度Hi-hoの操作画面から接続してみると、何故か今度は一発で成功した。

【試用感】実用上申し分なく快適だった。ソフトも良くできていて、アクセスポイントを検索しなくても良いので操作が簡単だ。体感速度は、ISDN64と同等な感じ。モバイルでこの速度なら、ビジネス用途としては十分満足でる。正に中国を頻繁に移動するビジネスマンに合ったサービスだ。ノートの画面を開けば直ぐにネットにアクセスできる便利さは、経験した者でなければ判らないと思う。ネットが使えないホテルもまったく気にする必要がなくなる。
 

次回は「徹底比較メールサービスの巻き